休日の昼間に行くととんでもない数の人間がいる町は、22時を越えて訪れるとまるで違う様子になる。 凶の割合が多いことで有名な寺も、人気がなくぼんやりとライトに照らされているだけだ。そこに続く、誰もが幸せそうに窮屈に歩いていた道はすべてシャッター…
「……どちら様ですか?」 プロポーズから数十秒の沈黙ののち、なんとかひねり出したのは、蚊の鳴くような声でまっとうな疑問。「どちら様、そうだな……」少し考えて、「一番わかりやすい形で答えるなら、エンジニアかな」「エンジニア?」「そう、エンジニア。…
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