film.

だれも知らないまちへふたりで

脇からカブトムシおじさん⑤

5.脇からカブトムシおじさんはどこだ
 それから1か月以上経ったあと、脇からカブトムシの話をしている小学生は1人もいなかった。公園では完全に手のひらからクワガタおじさんが覇権を握っていて、みんなそこら中でクワガタを戦わせていた。
 あの時僕が予感した通り、脇からカブトムシおじさんはもう公園に現れなくなっていた。そんなの誰も気にしていなかった。苦労して手に入れるカブトムシより、楽に手に入るクワガタの方がよっぽど意味があるのだ。
 でも僕はどうしても脇からカブトムシおじさんのことが心配だった。だからその日僕は手のひらからクワガタおじさんの公園にはいかないで、脇からカブトムシおじさんの家に一人でこっそり突撃してみたのだ。
「すみませーん」コンコンとドアをノックする。
 しばらく待っても返事がなく、僕はもう一度、少し強めにドアをたたいた。「おじさーん」
 返事はなかった。居留守をしているのだろうか。それなら根くらべだと僕は脇からカブトムシおじさんの部屋のドアの間に座り込んだ。
 1時間も経つと日が落ちて周りの家の電気が付きだしたが、僕が待つ部屋に光がともっている様子はなかった。誰かが動いている音も聞こえない。脇からカブトムシおじさんは、どこかに行ってしまったのだろうか? 最後に公園で見たあの姿が忘れらない。
 そうこうしているうちに門限の時間になり、結局脇からカブトムシおじさんには会えないままで終わってしまった。明日も待て来てみようと思った。

 しかし、次の日もまた次の日も、脇からカブトムシおじさんに会えることはなかった。不安が確信に変わる。
 脇からカブトムシおじさんはどこかへ行ってしまったのだ。

昔のツイートまとめ

たとえばこういうの

f:id:colorculator:20180331012754p:plain

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
人間はみんな生まれた時から決まっているBPMがあって、それが合って一緒にいるだけで旋律が生まれることを運命の赤い糸と呼んでいるのだって音楽の神様が言ってた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「絶対に落ちないサーバー」が発売されると、ハンマーがよく売れるようになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺たちが忘れてしまった何かをすべて集めて保管しているカプセルがどこかにあるらしい。それはどこにでもあるし、どこにもない。俺たちが探しても見つからず、探さなくても見つかる。要するに、何もしなくても俺たちの元にそれはあり、同時に、忘れてしまった、記憶の彼方にそれは潜んでいる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「お会計こちらです」と渡された伝票には知らない文字で金額が書かれていた。しばらく凝視したが読めるわけもなく、ウェイターを読んで「読めないのですが」と伝えた。彼は少し微笑んで「こうするんですよ」と指を見たことのない動きで振ると、伝票に金額が現れた。これも人気店の秘訣なのだろうか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『ご利用ありがとうございます。歩きながらの仮想現実の操作はお客様どうしの衝突や仮想空間の予期せぬ融合が起こるなどたいへん危険です。歩きながらの仮想現実の操作は控えてくださるようお願いいたします。まもなく9番乗り場に15時23分発各層停車第4地下層行きが参ります。ご注意ください。』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あの駅前の広場に立っている彼はしばらくするとたいへんな事件に巻き込まれ、解決するためのキーパーソンとなるのだが、君がこの文章を読んでいるということを考えると彼の生い立ちから説明しなければならない。なぜなら君は彼が誰なのかが気になって仕方がないからだが、ここで文字数が足りなくなる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「音が出ない楽器」が売られていた。試しに弾いてみると、たしかに音は出なかった。ただのポンコツじゃないか、どうしてこんなものを売っているんだと店員に問い詰めると、店員は一言、「売れるからです」と答えた。ニーズというのは、どこにでもあるらしい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

空が落ちてきてから半年が経った。初めこそ生活に苦しんだものの、あまねく生命がこのような天変地異を何度も乗り越えてきたのと同じように、私たちは落ちてきた空にすっかり適応してしまった。しかし、落ちてきた空の上に何があるのか? 答えは、空があった空間を見上げてもなお見つかっていない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

人を傷つける世界大会で優勝した彼はまたたく間に有名人となりあらゆるテレビ番組に引っ張りだこだった。人を傷つけてお金をもらうなんて、信じられない事態だ。しばらくして彼は自殺した。僕の予感は正しかった。彼は誰よりも優しかったのだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

近所に最近できたカフェに入ると、「水無しコーヒー」というのがあった。「水出しコーヒー」の間違いだろうと思って頼むと、本当に水のないコーヒーが出てきたが私の表現力ではこれ以上の説明ができないことをお詫びする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
どうやらこの世で彼女だけが人の苦しみをわかる人間らしく、何度死んでも神様は彼女を苦しみのわかる人間として蘇らせる。そのたびに笑う彼女に胸が痛くなる僕の苦しみもまた、彼女を苦しませている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 歯磨きをしていると目の前に小さな指輪があらわれた。指輪は言った。「虚ろだ」歯磨きしているときの精神状態は虚ろだ。その通りだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
目を覚ますとそこには何もなかった。厳密に言うと「文字だけ」があった。この「目を覚ます」という行為も、僕の身体がおこなったものではなく、ただそれを意味する文字が存在しているだけだ。身体はすべて言語化されている。遠くで猫が鳴いた。この猫もまた、文字の生きものだ。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
 君はを生み出せるのか、と面接官。 僕は一言、「海を」と答える。 「ということは、命も?」 「名も」 面接官はそこで満足したようで、僕に握手を求めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
 神に意見できる存在が「人の気持ちなど誰もわからない」というので、神が個人情報を消し人のこころの非対称性を解消したところ、人類は滅亡してしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 Twitterの仕様が変わっていた。見たことのないボタンが増えていたので押してみると、画面がぐにゃと曲がり、「ようこそ」という文字が浮かび上がってきた。数秒して元に戻った。今のところ何も起きていない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
 外が寒すぎるので、家に帰ってきて、沸かさなくてもいいお湯を沸かし、用意しなくてもいいマグカップに入れなくてもいいコーヒー粉を入れ、わざわざお湯をついで飲み、なんの必要もないのに元気な声でおいしー!って言った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あなたはあらゆる活字を役立てるだけの知恵と力と勇気があるか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

今日思ったこと

「首めっちゃかたいですね」

美容院で髪を洗ってもらったあとに言われた一言。

あんまりないですよね。ていうか、初めてですよね。

「首かたい」て何?

って思って、5秒ぐらい無言になったのちに、「へ、へ~」みたいに何の広がりもない回答をしてしまいました。

このことを振り返って思うのがですね、美容院ってほんとに貶されることないんですよ

でも「肩凝ってる」とか、「髪かたい」はセーフなんですよね。

あと美容院って2時間ぐらい拘束(言い方悪い)されるし、この2時間使ってなんかうまいこといろいろやれそうだと思うんだけどどうだろう?美容院+○○、流行らんかな?

 

アメとムチってあるじゃないですか。

あれ別にムチもういらないですねこの時代。アメともっと甘いものでいいです。

アメとチョコレート。アメとチョコレートいいですね。

だってムチって、もうほっといてもSNSでみんながムチをふるう時代になったじゃないですか。

だからもうムチはいらないですね。

俺にムチはいりません、甘やかしまくってください。

 

ラジオをやるのが夢。

フリートークだけで60分ぐらい持たせたりできるような話力身に着けられたら一生ものだと思うので。

ラジオやりたいですね。

みんなでやりましょうよ。

 

これで500文字。

今日思ったことは500文字でした。以上。