film.

だれも知らないまちへふたりで

丘の上の館 #2

≪丘の上の館を一目見た瞬間、私は「欲しい」と思った。「ここが執筆人生の墓場だ」と。
 そう思うや否や、私は丘を駆け下っていた。そんなはずはないのに、一刻も早くあの館を自分のものにしなければなくなってしまうような気がしたからだ。丘の上の館の存在は危うい。
 いつ消えてしまってもおかしくないのだ。町の人間はこの丘の上の館には何の視線も送らずただそこを回り道して目的の建物へ向かう。誰にも相手にされず、何者の邪魔もせず、あるはずなのにないようにふるまわざるを得ないあの館に、私は一目ぼれをしたのだった。≫

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≪丘を下ったところにある町は昔ながらの下町で、蔦の這う二階建ての木造の家や「朝ごはん 300円」とだけ書かれた看板がある定食屋、小さな電器屋、などなどが並んでいる。その中にぽつんと一軒、不動産屋を発見した。丘を駆け下り息も絶え絶えの私は申し訳程度に服装を正した。
 やや重いガラスの戸を、少し力を入れて押す。音もなく開いたはいいが店の中には誰もいない。「すいません」と奥の事務所らしきところに声をかけてみる。しかし、反応はない。「あの、すいません」もう一度、前よりも大きな声で。……誰も出てこない。
 定休日か営業時間外なのかと思い、いったん店を出て看板を確認するが、そこに書かれているのは「島原不動産」という店の名前だけで、営業時間などどこにも書いていない。不親切だ。
 しばらく店の前で待ってみたが店員の現れる様子はない。はたから見れば観光客が不動産屋をのぞいている不思議な状況だ。いつまでも立っていれば怪しまれるだろうと、今日はあきらめて宿に戻ることにした。≫

自動

あなたはメガネを食べたことがあるだろうか。俺はない。メガネは食べ物ではないからだ。しかしある種の人々は酒に酔うとメガネを醤油につけたりマドラー代わりにしてカクテルを混ぜたりするのだ。これはメガネを何かしらの食べ物、あるいは食事に必要なものだと認識しているからかもしれない。けれど彼らも普段からメガネをそういうものだと思って生きているわけではないだろう。アルコールに脳を侵され正常な理性を失い、本能・無意識・リビドーが解放されたその瞬間それをそうみなすのだ。
酒はすごい。
なぜならこの世でほとんど唯一の合法的な脱構築のための手段だから。君は酒を飲んで何もかもダメになってしまったことはあるか。俺はない。覚えていないからだ。構造から解き放たれた俺は強い。隠すことがないからだ。どんなことも言うし、トイレに駆け込んで胃の中のものを吐き出すこともできる。俺は強いのだ。一緒に酒を飲んでダメになってしまおう。
みんなには秘密がある。これは聞くまでもない。俺にも秘密がある。でも、秘密にすべきことなんて一つもない。俺が自分の話をできないだけなのだ。ブログを書くことでそういう自分の話ができるような人間になろうと思っているのかもしれないが、その目論見は見事に外れ、俺はこうやって何も考えずにただタイプするだけのブログ更新機械になってしまったのだ。
君たちは何フェチでしょうか。俺は音フェチ。水とかスライムのちゃぷちゃぷしてる音とかが好きです。これは言わなくていい秘密だった。

墓屋のセールストーク

こんばんは。
梅雨に入り自転車もおちおち乗っていられない近頃です。

ところで、お墓屋さんってあるじゃないですか。
あれなんていうんだ?墓石屋?
墓石屋でいいのか。
あの人たちってどの人を相手に商売してるんでしょうか。
だって、墓石買うってことは少なくとも死を近いものとしてとらえているか、もう死んでしまっているかのどっちかでしょう。
でも齢70のおばあちゃんが墓石屋に入って「あたしゃこのすべすべの石がいいね~」なんて言ってる風景はあまりにも胸が痛いし、売る方も「今年は三段積みがきますよ!」なんてセールスするわけもない。

じゃあ墓石屋はなぜ店舗を構えているのでしょう?
あれは店舗じゃなくて、ただの『墓石置き』で、たまたま外から見えるような造りをしてる建物だっただけなのか?

ということで、調べてみようと思い、「墓石屋」と打つと

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お、墓石屋、儲かるの?
ちょっと寄り道してみましょう。

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「サラリーマンなんてやめてしまえ」
といういかにもなブログが見つかりました。
ヘッダーがなぞの画像。
この記事のタイトルが「ぼろ儲けの墓石屋ビジネス」ということで、気になりますね。

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なるほど、まずはブログランキングと。
よく見るブログの構成ですよね。

その下はなにやら不動産の情報商材?のようです、ふむふむ。





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ほうほう……。



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肺炎で死の淵を…


いや墓石屋の話せんのかい。
ブログなんてやめてしまえ。
















「墓石屋 誰が買う」で調べた結果

墓石は誰が購入するの? : 生活・身近な話題 : 発言小町 : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 

初めての発言小町をこんなものに使ってしまった。
結論、よくわかんなかったです。
誰かしらの生きている人間が買うらしいということでおしまいでした。