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だれも知らないまちへふたりで

今日思わなかったこと

▼思わなかったことを書くことは不可能
前回今日思ったことを書いたので、今回は今日思わなかったことを書こうと思ったんですが、無理でした。
なぜか。
1.今日思わなかったことは無限にあるから。
2.「思わなかったこと」を書くことは原理的に不可能だから。
1については言うまでもなく、僕が思わなかったことというのは、僕以外の他の人が思ったことであり、それはほぼ無限にあるから書きだすことはできない。
2も別に難しい話ではなくて、思わなかったことを書こうとするとき、その「思わなかったこと」を“思い浮かべる”ので、この瞬間に「思わなかったこと」は「思ったこと」になってしまう。1以前の問題で、そもそも「思わなかったこと」を書くことは不可能という話でした。

▼思ってもないこと
「思ってもないこと」というのがあります。
これは「本当はそんなこと考えてないけど」とか、「全然想像もしてなかった」みたいな意味で使われてますが、この場合、この「思ってもないこと」は「思わなかったこと」と言えるのでしょうか。もし言えるなら、思わなかったことは書けるかもしれません。
後者の「まさか」の意味で使うときは、確かに「思わなかったこと」ですが、それを認識した時点で「思ったこと」となってしまい、書き出すことは不可能。
前者の「本当はそんなこと考えてないけど」の場合は、明らかに「思ったこと」なので考えなくていいですね。

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僕はわりと思ってもないことを言ってしまう方なのですが、これはなぜかというと、自己防衛のための嘘か、場を持たせるためのとっさの一言な場合が多い。
で、このとっさの一言の場合は、実は「思ってないこと」なんじゃないか?と先日ふと思ったわけですね。
脊髄反射で会話しているときってたまにあると思うんですが、そういうときは考えていない、あるいは、思っていないまま何となく空中にある言葉を拾って投げてる気がする。
だから、思わなかったことを書くのは不可能でも、言うのは可能なのかもしれない。

 

だから何だって話ですよね。
これからも思ったことを書きましょう。思ったことを書いても、えてして思わなかった形に解釈されてしまうと考えると、あらゆる口頭でのコミュニケーションはかなりギリギリのところで成り立っていることがよくわかります。